レビュー

書籍「50歳からの勉強法」/佐藤富雄

内容

80歳で亡くなるまで、学ぶこと、進むことを止めなかった著者からの盛大なエールです。題名は「50歳からの」とありますが、年代を問わず訴えかける内容となっています。

北海道出身の著者は、太平洋戦争を経験、その後、一旦は学問から離れて実家の農業を継ぐ決心をしましたが、夜は本を読むなど、どこか向学心を抱いたまま。その後、進学を決意した後にも、父との約束など紆余曲折がありますが、東京の大学へ進みます。

その後、外資系企業の役員まで務めていますが、ここでも何か「学び残しているものがある」と感じるようになり、57歳で大学入学という決意をし、実行してしまいます。その後もMBAなど挑戦を続けた著者から出る言葉は、全て経験の厚みがあり信頼できます。

大切なテーマ

本の中で幾度となく繰り返される言葉に「人生100年時代」があります。私達は望まざるに関わらず、おそらく何事もなければ100歳近くまで生き残ってしまうものと思われます。

そんな時代において、「若者」とは何なのでしょうか。50歳はまだ折り返し地点です。何かを諦めたような気持ちで、定年まで過ごし、そこからまた、細々と諦観で生きていくのでしょうか。生きて、いけるのでしょうか・・・

未来の自分のために、考えることをやめない。学ぶことをやめてはならない。私はそのメッセージを強く受け取りました。

こんな方にオススメ

現在の仕事に疑問があり、人生の転機を求めている方や、起業を考えている方など。学び続ける大切さと合理性が確認できると思います。本書は70代の頃に書かれたものだと思いますが、70歳の言葉は重いです。

「ワクワクすること」「楽しいこと」を学び続けましょう。それこそが、きっとあなた自身の未来につながるはずです。