【感想】★★★★☆(78点)
概要
あのイメルダ夫人が現在に蘇ろうとしている。悪びれた風もなく、まるで被害者のように語る姿はもはやホラーだが、興味をそそられグイグイと映像に引き込まれていく。
これは、現在の日本にも通じる内容であるため是非視聴をお薦めしたい。
感想
私は恥ずかしながら、現在フィリピンでこのような事態になっているとは知らなかった。ドゥテルテ大統領がガラが悪いのは知っていたが、そのうちセブ島に短期留学しようかなどと呑気に考えていた。
しかし、この映画を見て、その考えは一変した。フィリピンは銃社会であり、留学と言えどもホテルに缶詰になるほど治安が悪い。それだけは前提知識として知っていたが、もはや何が起こるか分からない。2022年の大統領任期満了までに動きがありそうだ。
2020に端を発したコロナ禍は、あらゆることを浮かび上がらせた。なかでも、香港、アメリカ大統領選挙、日本の自民党政権によって、民主主義の危機を実感した方も多かっただろうと思う。
アジアのなかで直接的な危機を迎えていたのは香港だけではなかった。フィリピンももうどうにもならないところまで来ている。そして日本もだ。この映画を見ることで、多少なりとも政治がどのような思惑で動いているかを俯瞰することができるだろうし、何かの足しにはなるだろうと思う。同じことが遠からず日本で起こるだろう。
映画「アスワン」餌食にされた死者
【感想】★★★☆☆(58点)
感想
関連としてこちらも視聴した。2016年にドゥテルテ大統領が就任して以降の人権蹂躙について描いている。あまりの世界観に現実味さえ置いてけぼりになってしまう。あの場所にもし生まれていたらという空想もうまく働かない。圧倒的な映像になっている。
全体はやや冗長的だと感じたが、警察署に不当に逮捕された者たちが監禁されていた部屋が凄まじい。これは是非映画を見て確認してほしい。「ああ、これは現実なのだ」と突きつけられた。
ひとまず、視聴段階で語れることは私にはないが、もう少しフィリピンについて知りたいので、さらにいくつか視聴してみようと思う。