はじめに
近頃の日本には春がちょびっとしかない。急激に暑くなって湿気がまとわりつくこの頃は、ちょびっとしか入っていないポテチにもイラつくし、トマトより高い玉ねぎにも、お前はフルーツのつもりかと言いたくなる。
近頃のお菓子売り場はちっともキラキラしていない。空気税がかかるようになりましたよと言わんばかりのスッカスカの菓子には、こっちのほっぺがムカつきで膨らむ。いつからお前達はそんなに縦横比が崩れた不細工でみすぼらしい存在になっちゃったんだ。
昭和のお菓子は、平成のお菓子は、それはそれは素晴らしかった。デブをしっかりとデブへと誘う魔力に溢れていた。あの膨らみ、重量感、ポテチを開けてビールを流し込めば、仕事の疲れはぶっ飛んでいったものだ。また会いたいよ君たちに。
リミットが迫っている
それもこれも政治が悪い。全てのポテチは政治に通じる。ポテチがスッカスカなのも、キットカットが妙な形になったのも、弁当が上げ底になっているのも、何もかも政治が腐敗し、機能していない結果だ。あなたがスッカスカのポテチとタンパク質のいずれを買うべきか悩んでいる間にも、あなたの資産は急激な円安によって刻々と目減りしている。それもこれも、無能な政権与党による失われた30年があるからだ。
参議院選が迫っている。どうかお願いだ、必ず投票に行ってほしい。今まで投票をしたことがない方も、きっとこれがまともに行われる最後の国政選挙になるので記念に行ってくれ。与党の議席を減らさなければ、憲法が変わり日本が終了してしまう。
憲法が変わるぞ
私は本来とてもズボラで、こんな暑い日は酒を飲んでダラダラしながら、ポテチを1枚~2枚~と嫌味たらしく数えていたい。しかし、酒を飲めども飲めども酔えない現実があるので書いている。今、日本はヤバヤバのヤバなのだ。政治という単語がアレルギーを発症するのは、社会科が苦手だった私もよく分かるから小難しい話はしない。あくまでポテチの話なのでちょっと聞いてくれ。政治になんて興味がなくても、誰もが政治、いやポテチと無関係ではいられない。
さて、憲法とは何だろうか。法律の親玉・最高法規、そんな理解の方が多いのではないだろうか。合ってる!重要なのは、憲法と法律は明確に異なる点があり、憲法の名宛人は「権力」だ。権力を縛るために憲法がある。敗戦後、魔王日本が二度と侵略戦争ができないように、権力が暴走しないよう、国民の人権を守るように定められたものが憲法で、いわば封印だ。この憲法が今、変えられようとしている。
つまり、魔王がひと暴れするために「封印解こうよ!良いことあるよ!竜が来ちゃうよ!僕が退治しなきゃ!」と村人たちを唆している感じだ。百歩譲って、魔王の力の一部が必要で、勇者が使い再封印するならまだ分かる。しかし言い出したのは魔王だ。怪しい。怪しすぎる。
憲法=国民の権利・自由を守るために国家権力を縛るもの。最高法規。
法律=国民が守らなければならないもの。国民を縛るもの。
ポテチと改憲
憲法とやらが変わるとどうなるのか、ポテチと一緒に考えてみたい。
簡単に言うと日本は北朝鮮化する。同性婚や選択的夫婦別姓は永遠に実現しないし、国防軍が整備されて徴兵制が始まり、緊急事態条項に基づき軍事独裁国家となる。
男性は、満18歳になると徴兵検査を受け、兵役準備に入ることになる。兵役中はポテチを食べたくても食べられない。兵等級が落ちるのでデブ禁止だ。ポテチを食べたくて脱走したら、拘束され拷問を受けるかもしれない。自民党改憲草案は、国防軍を整備し拘束と拷問を可能にする。
介護保険と年金がカットされ、生活保護もなくなってしまうので、なけなしの年収200万円でこき使われながら老親の介護もしなければならない。もはや高級品となったポテチは結婚式の引き出物か正月ぐらいでしか目にしない。
他にも、ポテチ積立を下ろそうと思って銀行に行ったら、預金封鎖されているかもしれないし、もはや女性は仕事や銀行口座そのものを取り上げられているかもしれない。時代は苛烈な家父長制が敷かれた100年前に巻き戻り、女性は労働家畜として男性に所有され、ときにはポテチ欲しさに娘を売り飛ばす親も出てくるだろう。代理母の報酬はポテチ1年分だ。だって、基本的人権がなくなるんだもの。人身売買とか余裕余裕。
18歳選挙権=徴兵しちゃうゾ☆
選挙権を若年に拡大するのは世界の潮流だが、たいてい被選挙権も併せて引き下げられている。しかし日本は被選挙権が25歳のままにも拘わらず、選挙権のみが18歳に引き下げられた。この意味を、若者の政治参加などと額面通りにだけ受け取っていてはいけない。本当にそうなら18歳から議員になれるはずだし、供託金(選挙出馬時に預けるお金)も安く設定されるはずだ。
18歳に選挙権を与えたのは、徴兵と戦争を想定しているからに他ならない。かつて世界には「選挙権もない若者を戦地に送り出すのか」という議論があった。自ら選んでもいない政権の指示に従い命がけで戦争させられる、こんな理不尽なことはない。その批判をかわし「お前が選んだ」と言い放つために与えられた選挙権だ。どうだ、ありがたいだろ。
「いやいやいや、戦争とかマジかよwww話飛躍しすぎwwwお前ポテチの食いすぎじゃね?」って、思うよね。私もこれがアホの妄想で、単なるポテチの食べ過ぎで脂肪を溜め込んでるだけなら良かったと心から思う。
自民党のヤバヤバ改憲草案を説明したサイトのリンクを貼っておくので、背筋を凍らせて涼をとってみてほしい。夏の節電対策だ。ついでに言っておくが、政権与党である自民党は「日本会議」という宗教カルトだぞ。改憲草案を確認すれば奴らの目的が分かる。私はズボラなので、わざわざ嘘をつくためにこんな長文を書かない。
日本政府ってそんなしっかりしてないよ?
「政治は頭のいい人達がやってるんだし大丈夫なんじゃないの?」と思っているかもしれないが甘い。あなたは編集されていないフルの首相会見や、国会答弁を視聴したことがあるだろうか。ある意味、バチェロレッテなんかのリアリティショーより面白怖い。
言葉オタクの私が説明しよう。一応国のトップであった前首相も、前々首相も「てにをは」さえ覚束ないし、会見ではプロンプター(カンペ)を棒読みし、質疑にはまともに答弁できず記者を締め出した。あいつらめちゃ頭悪いぞ。
「国会議員って何言ってるか分からない」と思ってしまうことはないだろうか。そう、それは正解だ。世襲議員をはじめ、多くの議員の質が劣化し日本語が崩壊しているからだ。理解できないのは、特別高尚な話をしている訳でも、あなたの理解力や不勉強のせいでもない。「この単語を知らなかったら、頭が悪いことになっちゃうかな?恥ずかしいし聞きにくいな」という単語をワザと織り交ぜながら、頭が良い風味に加工してしゃべっているだけだ。そもそも説明する気がないので伝わらない。ほら、よくいるだろ?横文字を混ぜて煙に巻くコンサルタントが。あれと一緒だ。ちゃちゃっとググれ!私もやってる!
民主主義の決定は数の勝負だ。マスを動員しなければ勝てない。つまり、国民を説得する必要があるのに、伝わりにくい難解な言葉を使う理由などない。知らせたくないこと、気づかせたくないことを隠しているから曖昧で伝わらないのだ。私は支持政党はないが、推し議員は数人いる。彼らは抽象的な言葉ではなく、具体の数字や分析を伴い明快な言語を話す。勢いだけで扇動はせず、目に光を宿し、心に訴えるスピーチをする。ここが政治家を見抜くポイントだ。バチェロレッテが好きで当ブログを訪問してくれた方は絶対見抜ける。あなたは言わば、人を見抜く訓練を自発的にしているようなものだし、そう信じているからこそ私はこのタイミングで記事を書いた。「良い風味な事を喋ってるけど、どう繋がるのか分からない」「この人が目指している先が見えない」そんな自分の危険信号・直感を信じてほしい。
私もしっかりしてなかったわ
さて、ここで私の恥部も白状しておきたい。そういや私も政治になんて元々興味なかったし、投票をサボったこともあるわ。高校では世界史を選択したので、日本近代史は中学、民主主義や国会審議の仕組みについて学習したのは小学校が最後だ。
ここでひとつ、アホが開き直ってもいいだろうか。エリート達は「民主主義の仕組みなんて小学校で習っただろ」とか、「日本が何をしてきたか、近代史は教科書に載ってるだろ」とかおっしゃる。はいはいはい、その通りなんですよホント。でもね、アホの言い分も聞いてほしい。小学生のとき、アホは授業中に雲を眺めては給食何だろうなって考えてた。中学生のとき、アホは教科書の偉人にヒゲやチョンマゲを生やして遊んでた。そういうもんなの。
授業が死ぬほどつまらない
アホはアホのみを理由にアホではない。私をアホたらしめたのは、クソつまらない公教育のせいでもある。歴史の「なぜ起こったか」を問わない、時系列でしょうもない物語を聞かされるだけの授業のせいだ。「なんでオッサン達はいっつも戦争してんの?」との問には誰も答えてくれない。まったく共感できんし、こちとらお姫様の話が聞きたいわ。そして、一度通過してしまえば復習する機会のない貧相な主権者教育だ。やる気のないアホを舐めてもらっては困る。昼ごはん食べたら忘れちゃうんだから。人生100年時代を迎えた今、「忘れることを前提とした再教育システム」が必要だと思う。アホに優しい世界は、皆に優しい。
歴史や政治について自信がない方も、さぁご一緒に開き直ってほしい。だって、子供の興味を潰すクソみたいな公教育と受験システムは、権力によって意図的に仕組まれているのだから。みんな、いつの間にか勉強は学校から与えられるもの、机に向かってするもの、苦痛や我慢を伴うものだって思ってしまったでしょう?
でも、それは違う。お気に入りのゲームを手に入れたとき、きっとあなたは攻略サイトを読み込み、何か裏技はないかと探すはずだ。近所の人から野菜をもらったとき、きっとあなたはレシピを探す。それって自発的な学びだ。開脚がしたいと思って柔軟したり、重曹で掃除できる製品をチェックするのも全部全部学び。きっとあなたは新しいことを知るのが好きなはずだ。そうでなければ、こんな場末の記事を読んでいない。本来、学びは遊びで、遊びは学びだ。何かを発見したり身体が柔らかくなるのは楽しいことなのだ。ただそれを、私たちが奪われてきただけなのだ。
さて・・・
鮮やかに責任転嫁したところで、ひとつ問題がある。もうちょっとポテチの行く末について考えてみたいけど、一体どこから手を付けたらいいか分からん問題だ。そう、世のかしこ達はこれを説明しない。こちとら歴史はネアンデルタール人で止まっているのだ。
インターネットにはもう、まともな歴史記述がないからググっちゃダメだぞ。学びたいと思った途端に陰謀論サイトに引っかかってしまう。いくつかキーとなるまともなソースを紹介するので、それを起点にうまく興味を広げてみてほしい。
歴史
歴史を包括的に確認するなら、帝国書院のタペストリー(¥957)がベストだ。映画などエンタメの時代背景もさっと確認できるし、1冊持っているとかなり重宝する。この本は国語便覧と似ていて、ペラペラしているだけでも時間を溶かすほどに面白い。お揃いで持とうや。
ちゃんとした読み物がほしい場合は基本の教科書・詳細世界史B(山川)を購入するのもいいし、タペストリーを片手にムンディ先生の動画を見るのも分かりやすい。
おすすめは、第15話の帝国主義からだ。まず、第一次世界大戦に至る経緯とそこからの流れを確認することで、現在世界で起こっていることの相似性や流れが一気に理解できる。もう試験はないのだから、エッセンスだけを抽出できればそれでいい。意外と経済の学びにもなるのでオススメだ。
政治
白井聡著「長期腐敗体制」「永続敗戦論」
この2冊を読むことで、敗戦後から現在に至るまでの政治の流れがざっと掴める。なぜ日本だけコロナ対応がまともにできないのか、デジタル化が遅れ、世界中でたった1国だけ経済成長できずに賃金が下がり続けているのかが見えてくる。
本を読むのがしんどそうなら、著者の動画をチェックしてみるのもいい。彼の表情と動きから、どれほど切迫した状況か感じられるだろうと思う。私は彼の著書を数冊読み、動画も数年追っているが、彼の目から利己的な何かを感じたことがなく、政治学者として信頼している。
FIREなんてできない
そろそろ記事も長くなってきたので、このあたりで締めていきたい。
近頃、FIRE(Financial Independence, Retire Early)という「経済的自立と早期リタイア」を意味する言葉をよく耳にするようになった。若年から中年まで、薄っすら感じる将来への不安からFIREを夢見る者が急激に増えている。最近では、詐欺で荒稼ぎし逮捕された国税局職員などまで出てくる始末だ。安定と言われた公務員の身分でさえ、もはや未来がないと見限られ始めている。日本はもう末期を迎えている。
私も、これから壊れていくだけの日本を間近で観測するのがとても苦しく憂鬱だ。できることなら海外で暮らしたい。しかしながら、今後一般的な日本人は、言語障壁と円安によって永遠に日本に閉じ込められる。
世界的なコロナの流行も収束の目処がつかない上に、ロシアのウクライナ侵攻によって世界経済までが不安定になり、インフレも加速するなか、円だけが下落し続けている。今後は為替レートと燃油サーチャージのWパンチで海外渡航自体が手の届かない価格になっていくだろう。遠くない将来、iPhoneは月給を超える。
また、仮に億り人になろうとも、おそらく人生の最期まで完全には海外FIREできない。FIREを煽るウェイ系の若者達は老いをうまく想像できていない。たとえ英語や他の言語を話せても、第二言語である限り認知症で失う。認知症になると母国語しか残らないのだ。今後渡航できる日本人が少なくなるなかで、異国の地に言葉が通じない認知症で生きるリアル、これを想像できるだろうか。いずれ、地獄の三番底を迎えている日本に帰国するか、高額で日本語が話せるケアワーカーを雇用する必要が出てくる。
裏を返せば、海外には必ず日本語&現地語話者のニーズがあるので、今後看護師・介護士などのエッセンシャルワーカーはさらに流出し、海外出稼ぎする時代が来るかもしれない。現在でさえ、介護士の求人倍率は平均約15倍、一部の過密都市では40倍にまで到達している。既に深刻な人材不足に陥っているにも拘わらず、日本はしっかりと公費を投入せずに散々薄給で彼らを粗末に扱ってきた。もはや引き止める術など残されておらず、政府の無策によって我々の老後も完全に詰む。
誰もこの流れから絶対に逃げられない。腹をくくれ。
種をまく
さて、長々と書いてきたが、最後にお願いしたいことがある。どうか、あなたの力を貸してほしい。
1票は重い。今後どんな地獄が来ようとも、「自分はあのとき必死で抵抗した」と誇りを持って生きていけるように、次世代に「これだけの人間が最後まで抵抗した」と希望を繋げるように、私たちは行動しよう。25%が動けば世界は変わる。必ず投票に行ってほしい。そして、あなたの家族と友人を必死で説得してほしい。